窓口で初めて分かること
行政書士のサイトにはあまり書かれておらず、実際に申請してみて初めて分かったことをまとめています。
原本・写し・提示の区別5
- 「全部スキャンしてPDFにしたから、それを印刷して出せばいい」は間違いです。証明書は紙の原本を提出します。
- 【自分で作成した書類】申請書・理由書・身元保証書・了解書・親族一覧表 → 実際に署名した紙そのものを提出します。スキャンを印刷したものは署名のコピーであって原本ではありません。
- 【役所・会社・大使館が発行した証明書】戸籍謄本・住民票・課税証明書・納税証明書・婚姻証明書・在職証明書 → 発行された紙の原本を提出します。入管が回収します。
- 【写しでよいもの】健康保険証の写し・身元保証人の身分証・自分で印刷する年金記録 → コピーや印刷で構いません(黒塗りが必要なものがあります)。
- 【提示のみ】在留カード・パスポート → 窓口で見せるだけで、提出はしません。
原本還付のやり方(原本を返してもらう)6
- 本国発行の婚姻証明書など、再発行が大変な書類は原本を返してもらえます。
- 1. 原本をコピーします。
- 2. コピーの方(原本には絶対に書かない)の余白に、手書きで「原本と相違ありません」+日付+申請人氏名+署名を記入します。下の余白が安全です。文字・印・署名に重ならないようにしてください。認印を押せばより確実ですが必須ではありません。
- 3. 窓口では、記入したコピーを提出し、原本を提示して「原本還付をお願いします」と伝えます。照合後に原本が返ってきます。
- 複数ページある書類は、各ページに記入します(またはページにまたがる契印)。
- 注意:もともとコピーしか持っていない書類には「原本と相違ありません」を書きません。提示できる原本が無いためです。
黒塗りは「塗る」だけでは消えていない5
- 入管が黒塗りを求めているのは、年金記録の基礎年金番号と、健康保険証の保険者番号・被保険者等記号・番号です。
- 基礎年金番号は全ページのヘッダーに入ります。1ページ目だけ塗って安心しないでください。
- PDF編集ソフトで黒い四角を重ねただけだと、下の文字はそのまま残ります。実測したところ、黒い帯を描画してもテキストの文字数は1文字も減りませんでした。つまりコピー&ペーストで丸ごと読めてしまいます。
- 確実なのは、ページを画像化してから塗る方法(このアプリの黒塗り機能はこの方式です)か、紙に手書きで塗ってからスキャンする方法です。
- 塗った後は、明るい場所で現物を見て、半透明になっていないか・箱がずれていないかを必ず確認してください。
書類同士で必ず一致させる項目6
- 氏名:申請書・理由書・身元保証書・戸籍・在留カードで統一。署名は在留カード/パスポートと同じローマ字表記で行います(カタカナ不可)。
- 生年月日・住所:全書類で一致。丁目・番・号の書き方が違うだけなら問題ありませんが、住所そのものが違うのは問題です。
- 在留カード番号:在留カード・住民票・申請書の3つで一致。
- 年収:申請書・課税証明書・特別徴収税額決定通知書の3つが完全一致すること。申請書でキリのよい数字に丸めてしまう誤りが多発します。証拠書類の側の金額に合わせてください。
- 婚姻年月日:申請書・戸籍・婚姻証明書で一致。婚姻証明書の発行日を婚姻日と取り違えないよう注意してください。
- 申請書の丸印:性別・配偶者の有無・犯罪歴・出入国歴・同居の有無。すべて丸を付け、署名と日付を入れます。
年金の用語(ここを取り違えると説明を間違える)5
- 未加入:そもそも加入していない期間。海外にいて日本に住所がなかった期間は加入義務そのものがありません。事実として説明できます。
- 未納:加入していたが納めていない期間。納付期限から2年(消滅時効)を過ぎると追納できません。年金事務所に確認したうえで、その事実を書きます。
- 免除(全額・半額など):所得に応じて法律上減免された期間。半額免除で残り半額が未納なら、単純な未納とは区別されます。学生は申請免除ではなく学生納付特例を使うのが本来です。
- 厚生年金の転職時の空白:資格は月末時点で判定されます。26日に喪失して翌月1日に取得すると、月末をまたぐ1か月だけ空白になります。記録を見れば経緯が自明なので、理由書は不要です。
- 第3号被保険者:扶養されている配偶者。自分で納付する必要がなく、現在の状況としては良好な記録になります。
不許可が心配なとき4
- 過去の年金の未納は、永久に足を引っ張るものではありません。審査で重く見られるのは直近2年です。
- 古い未納であっても、事実を説明し、現在は継続して納付できていれば、その状況は考慮されます。時間が経つほど直近の記録は良くなり、古い期間は遠ざかるので、案件は弱くなるのではなく強くなっていきます。
- 仮に不許可になっても、いまの在留資格が失われるわけではありません。生活が脅かされることはなく、記録を積んでから再申請できます。
- ただし許可されるかどうかは審査する側の裁量であり、誰も保証はできません。どうしても不安な場合は、入管業務を扱う行政書士に一度だけ相談するという選択肢もあります。
手数料と提出当日のこと4
- 申請するときに手数料はかかりません。許可されたときに収入印紙で納めます。金額は許可の通知に従ってください。
- 訂正や押印を求められる場合に備えて、認印を持っていくと安心です。
- 全書類のコピーを自分の控えとして手元に残してください。審査中に問い合わせが来たとき、何を出したか分からないと答えられません。
- 審査には数か月から1年程度かかります。
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